ASM2142採用 PCIex USB3.1 Gen2 カード Startech PEXUSB311AC2 レビュー ①

ASM2142採用のカードPEXUSB311AC2を購入しました。ASM2142はPCIex Gen3 x2をサポートなので、USB 3.1 Gen2 10Gpbsのポートを2つ同時に使用可能なはずなのでテストしてみました。

外観そのものはなんの変哲ないカードです。付属品もロープロファイル用の金具のみで電源ケーブルは入っていません。

USB3.1 Gen2もすでに商品が出始めてから3年目に入ったかと思います。すでに昨年USB3.2も発表されています。そのあたりもあってなかなか商品が出回らないのでしょう。

また、速度的にもSATA3.0の6Gbps程度までであればUSB3.0 (= USB3.1 Gen1)の5Gbpsでそれほど困ることもないのでどうしても展開されないようです。前回も書きましたがSSDのRAIDくらいしか速度要求するものはありません。
逆に、最近多くなってきたM.2のSSDのうちNVMe接続のものは、3.5GB/s程度あります。（ここ注意、SATAやUSBなどはbit per secですが、SSDのベンチのときは Byte per secです。なので、同じアルファベットですが、8倍程（まあ10倍と思ってよい）違います。なので、SATA3.0だと550MB/s位がMax)
なので、NVMe接続だと、USB3.2 20Gbpsでもまだ不足しております。一応そのために、M.2端子をケーブル化するU.2端子というのも出てきていますがまだまだ主流でない様です。ほぼ、PCIex x4をケーブル接続ですからね。（まあ、eSATA（外部接続のSATA)みたいに廃れていくかもしれません。）
ついでながら、NVMe接続のSSDをUSB化するチップも無い様なので、M.2のNVMeのSSDを購入して使いまわすときは注意が必要です。（M.2 SATAのものしかケースはありません。ASM2142の逆変換チップができればUSB->PCIexができるので可能になるはずですがオーバーヘッドが大きそうなのであまり良くなさそうです。）

U.2については

M8PeをU.2-PCIE変換に繋いでも速度が出ない件→POST段階でのPCI接続GENが原因→M8Pe固有の問題っぽい→M8PeとM.2-U.2変換の相性問題で結論

が詳しいです。一応ケースなどもでており、NVMeを複数接続することも不可能ではありませんが...

手持ちのUSB 3.1 Gen2対応のデバイスですが、残念ながらRAIDの高速なものはなく、RATOCの2.5in用のケースと、ポータブルSSD　Plextor EX1　のみです。

 　     
まずは、Plextor EX1のベンチから

Readだけですが、500MB/sを超えていますので、一応10Gbpsで動作していることが確認できます。この同じポータブルSSDをこれをNEC-Renesas μPD720201搭載のUSB3.0のポートに接続すると。

まあ、Seqでは3.1 Gen2が勝っていますがQ8T8などでは下回っています。カメラのRAWファイルの移動などではやはりGen2ポート接続の方が体感的にも速い様子です。ついでにPCの内部のTIの3.0チップでは、

となり、完全に遅いです。USB3.0でもコントロールチップの世代でかなり速度が違ってきます。

前回Hubの話を書いたのでHubを挟むとどうなるか、理屈上はUSB 3.1 Gen2に3.0 HUBをつなぐと、5Gbpsしか出ないことになっています。
とりあえず、手元にあったdodocool USB3.0 4portでテスト

Gen2ポートにこのHubを接続したとき

NEC3.0に直結した場合より速い結果です。、Q8T8などはGen2ポート直結より速い結果になっています。つぎに、NECのポートにこのHubをつないで同じテストをすると

こちらは、NECに直結とほぼ変わらない結果です。
まあ、このHubのコントローラチップをまだ確認していないのですべてのHubで同じになるとは言えませんが、この結果だけでもUSB3.0として使うのでも今回のASM2142カードを導入した意味があったといえるでしょう。

なので、前回の3.1 Gen2 のHub問題ですが、現状はまだ商品はないようですが、コントローラがASM2142であればとりあえず今までのUSB 3.0よりは速い接続ができる可能性があります。（USB3.0も相性問題やケーブル長さ問題があるので。）

RATOCのケースについては次回